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研究報告:Wolverine SNIKT! 序論

とりあえず,編集が楽なblogだから毎日更新して行きたいというのが当サイトのタテマエ.でも,それと同時にこのblogは「アメコミblog」という北斗神拳の継承者の如く大きな宿業を背負っている.
つまり,アメコミ&洋ドラ専門!と看板に書いている以上,そのネタを扱っていかないのは誇大広告でJAROに訴えられても文句が言えないし,ほんのちょっぴりだが不本意に思うことでもある.しかし,アメコミが届くのは月イチだし,洋ドラも最近ではBuffyとAngelしかチェックしていない(今月からAXNで新番組ラッシュなので増やすが)ので次話が放送されるまで待っていなくてはならない.・・・言い変えればネタがない.

そう思ったので,当サイトの看板漢にもなっているWolverineを主人公としたショートシリーズ「Wolverine SNIKT!」に関しての研究報告(サイト名に研究分館ってあるし)を6回にわたって連載することにした.今回はその序論.
この作品,BLAME!の二瓶勉がWriter&Pencillerということで迷わずに買った作品である.



まず,SNIKT!の解説をする前に「SNIKT!」と「二瓶勉」に関して紹介しておかねばなるまい.ということで,序論ではこの2つに関して大いに語らせてもらう.

SNIKT!というのは,X-MEN読者なら必ず聞いたことのある擬音.毛むくじゃらの中年男,Wolverineが,武器とする爪を手の甲から飛び出させる時に発生する音である.
日本語で書き表すなら,シュキン!とかジャキッ!とかいう乾いた金属音をイメージしていただくのが丁度よい.本物の音が聞きたい方は,映画を見るかカプコンの格ゲーをプレイしてもらえばいいだろう.
この音は,アメコミ業界ではマジで有名な擬音であり,恐らく他のキャラクタ(X23とかはわからないけど)には使われることはない.Wolverine専用の効果音だと考えていただければよい.いわば,トレードマークだ.

そして二瓶勉.彼は知る人ぞ知る理系イラストレータにして,サイバーパンク超大作漫画「BLAME!」の作者である.代表作であるこの漫画は,ネットワークが暴走した超未来を舞台にしている.原因不明のネットワークの混沌と,人類の遺伝子変異によって正当な手段でネットワークの接続できる「ネット端末遺伝子」を持った人間が失われた・・・という奇怪なプロットをベースに,主人公「霧亥(キリイ)」が秩序を回復させるために無限に増築され続ける混沌とした巨大な「都市空間」を探索してゆく姿を描く.
ブレードランナーやクーロンズゲートのような,汚れとカオスに満ちた都市の描写が圧巻であり,登場人物も遺伝子変異によって様々な身体的差異が生じた「人間」,人間と対立する「珪素生物」,ネットを管理する「統治局」,都市居住者をネットに登録されない不正規者として抹殺するためにプログラムされた「セーフガード」・・・と常識的な設定をことごとく覆す展開で魅了してくれる.
説明や台詞をほとんど廃した無機的なアートワークと,黒一色で彩られる世界感がマッチした最強のSF漫画である.

そんな2つの組合わせによって誕生するのが,「Wolverine SNIKT!」.二瓶勉の得意とする超未来&カオス都市を舞台に普段のX-MENコミックでは考えられないようなスタイリッシュで,斬新で,破滅的な物語が綴られる.(SNIKT!におけるユニバースの現状はAOAクラスの悲惨さである)
謎の少女の手によって未来世界にWolverineが転送される・・・という無茶な冒頭の展開も,二瓶勉のアートの雰囲気によって「さも当然なこと」のように描かれ,圧倒的な描写から受ける重圧に筆者は食いいるようにコミックを読んでいた.
とはいえ,もちろんツッコミどころは満載だし,様々な批判をすることも可能だ.

次回は第1話を紹介しながら,SNIKT!の様々な部分にメスをいれていこうと思う.
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by unep | 2004-10-05 22:23 | アメコミ

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