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Twitter / unepist

フランスの著作権の行方

ぜんぜん知らなかったのですが,フランスの著作権ってすごくやんわりとしていてユーザに優しいのですね.

最近は電車男と2ちゃんねるに押されがちで話題に上らないP2Pですが,その利用に関してデジタルコピーをオンラインで交換することは『私的複製』に当たるとされる法案が,フランスの下院を通過したそうです.
条文を訳すと「著作者はみずからのいかなる作品であっても、個人利用を目的とし、直接的もしくは間接的な商用利用を想定していないオンラインコミュニケーションサービス上の複製を禁じることはできない」となるそうです.

これだけだと,『個人利用』という言葉の日本での定義上では誰かにファイルを渡すことは禁止なのか再び議論になってしまいそうですが,フランスで認められる『私的複製』の概念では,「自分や友人が利用するためにコンテンツをコピーすること」が認められているそうです.
日本では友達に複製したCDを手渡しただけでも本来は違法.ゲームの中古販売でさえ危うくなりかけていたお国柄ですから,フランスとはわけが違うのだろうなぁとは思います.

もっとも,こういったオンライン上でやりとりされるコンテンツの著作権料に対して,ISP側から取り立てるための仕組み~みたいなものの導入も考えられているそうで,フランス著作権の行方がちょっと楽しみです.

著作権のシステムってのは一見歪んでいるように見えますが,コンテンツの違法複製が濫用されるとコンテンツの正規流通経路に支障を与える可能性もあるわけで,ユーザ側としては100%有益かどうかは難しいところ.業界全体としては,販促用のコンテンツを無料配信などの方法で“そもそも簡単に手に入るようにしてしまう”ことで対策しているみたいですね.
(つまり,シングルの視聴をある程度自由にしたり,アルバムから1曲まるごと配信することによって聴きたいという欲求を先に満たし,違法ダウンロードする前にクリック購入させてしまうという手法.iTMSなんかを見ていると,あながち間違っていないし成功しそうな気がします.)

by unep | 2005-12-26 17:14 | その他

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